不思議な食感の銘菓 きみごろも/奈良・宇陀

家内が友達から美味しい和菓子あると聞いてきて、車で1時間ほどの隣の市まで出かけました。場所は宇陀市大宇陀、ここの旧街道筋のまち並みは卯建、漆喰塗り込めの虫籠窓などを備えた古くからの切妻造りの商家、旧家が軒を連ね重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。また吉野葛の産地としても有名なところで、以前まち歩きに来たことがあります。

目的の和菓子は「きみごろも本舗 松月堂(堀井松月堂)」の「きみごろも」というお菓子です。狭い旧街道筋の中ほどの、松月堂さんの付近だけ他県ナンバーも含め何台も車が止まっており、訪ねたときは店の内外に7~8人のお客さんがいました。小さいながらも老舗らしい歴史を感じさせる立派な店構えで、皆さんきみごろもを予約したお客さんばかりで評判通りのお菓子のようです。

さて、1個税込140円のきみごろもを8個買って受け取ってその軽さにびっくり、家で量ると8個で180g、1個22g程度しかありません。柔らかいので水平に持ってくださいとのことでした。

きみごろもの見た目はまるで厚揚げみたいで、大きさは5cm角で厚さ3.5cmくらい。表面は卵の黄身を焼いたような、中は真っ白なメレンゲのお菓子です。一口食べた印象は、柔らかい! 甘い! 口に入れるとすぐに消えてなくなる感じ。甘いですが上品な砂糖の甘さで、しつこさはなくすうっと心地よく消えていく甘さ、私は好きです。家内はちょっと甘すぎるとのことでした。松月堂のHPでは『見た目は鮮やかな黄色、触れると淡雪のような柔らかさ、口の中では卵の風味いっぱいに甘さが広がり、空気のように消えゆく儚い口あたり』と紹介されています。

お隣の大きな漬物樽を看板にした奈良漬けのお店もなかなかの老舗らしい堂々とした建物でした。

帰路立ち寄った道の駅「宇陀路大宇陀」で買ったざる豆腐とがんもどき(吉野町 林とうふ店)も美味しかったです。ざる豆腐は口に入れると大豆の風味がいっぱいに広がり、これはスーパーの豆腐ではなかなか味わえません。

<お店情報> きみごろも本舗 松月堂
〒633-2174 奈良県宇陀市大宇陀上1988
営業時間:午前8:00~午後5:00(売り切れ次第終了)
定休日:水曜日、年末年始および夏季休暇