奈良の酒、風の森。このお酒が私を地酒の世界へ誘い込みました。初めて飲んだ風の森は「露葉風80% 純米しぼり華」でしたが、一口飲んで“やられ”ました。香り、甘み、ほんのりと酸味、これらのバランスが非常に良くて、さらに発酵由来のプチプチの炭酸ガス感がフレッシュさを引き立てる、旨いと本当に感じさせるお酒でした。
風の森は全量、純米無濾過生原酒ですが、生酒というのも新鮮な体験で、以後地酒という言葉とともに生酒はもう一つのキーワードになりました。この銘柄はすべての種類を飲んでみましたが、どれも期待を裏切らない安定した味わい、安心してひとに勧められるお酒です。
風の森のもう一つの大きな魅力はコスパのよさ。2000円台は「山田錦45% 純米大吟醸しぼり華」のみ、それ以外は1000円台で買うことができます。飲んでみてこの価格を考えると圧倒的なコストパフォーマンスと言わざるを得ません。
今回は同じ露葉風の大吟醸ですが、これも間違いありませんでした。そして開栓時のガス感の爽やかな味わい、数日後の少し残ったプチ感、さらに数日置いてプチ感が抜けた本来の風の森の5割磨きの味わいと三回に分けてこのお酒を楽しみたいと思います。
一つだけこのお酒を飲む際の注意があります。冷蔵庫保存はもちろんですが、開栓はよく冷やしたうえで栓をしっかり持って開けることです。冷やし足りないと栓が開けた途端天井に激しく当たるくらい飛んでしまいます。家でもありましたし、プレゼントした先でもあったようです。気を付けてください。
このお酒、全国の地酒ファンにはぜひ飲んでほしいお酒です。地元奈良県では比較的手に入りやすいところもうれしい点です。
ラベル記載情報 | |
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銘 柄 | 風の森 露葉風 純米大吟醸しぼり華 |
特 徴 | 無濾過無加水生酒 |
使用米 | 露葉風(奈良県産)100% |
精米歩合 | 50% |
原材料 | 米(国産)・米麹(国産米) |
アルコール分 | 16度 |
仕込水 | 金剛葛城山系深層地下水 超硬水 硬度250mg/L前後 |
製造者 | 油長酒造㈱ 奈良県御所市 |
製造年月 | 2019年11月 |