超 国宝/奈良国立博物館

超 国宝/奈良国立博物館

今週行ったのは奈良国立博物館の「超 国宝」展。ここで見たいのは観音菩薩立像(百済観音)、重源上人坐像、東京・深大寺の釈迦如来倚像、京都・清凉寺の釈迦如来立像、七支刀、最澄と空海の自筆書、伊藤若冲の動植綵絵二幅、中宮寺の菩薩半跏像といったところ。やはり人がたくさん集まっているのは百済観音、七支刀、菩薩半跏像のところでした。

百済観音、重源上人坐像、菩薩半跏像も含め、ガラスケースのない至近距離で鑑賞でき、今にも語りかけそうな、歩みだしそうな像には感動を覚えました。久しぶりに見る百済観音は数ある仏像の中でも一番好きな像ですが、2mもないようなところから360度回って見ることができ、もう満足の一言につきます。

さらにNHKと東京国立博物館の共同プロジェクト「8K文化財プロジェクト」の一環で百済観音を8K画質で3DCG化した映像が流されていましたが、観音像を様々な角度から鮮明に再現、お顔の数cmまで迫った画像は迫力があり素晴らしい企画でした。数分の映像でしたが3回見直しました。

二週続けて国宝展を見ましたが、今更ながらよく今の時代まで残していただいたと先人に畏敬の念を禁じえません。七支刀など1600年も前の4世紀・古墳時代に渡来した厚さ5mmに満たない鉄剣がいまも目の前にあるという事実。百済観音や菩薩半跏像にしても1400年前の7世紀・飛鳥時代。まさに真摯な信仰心がなし得た奇跡というべきと思いました。

超 国宝展のチケットで隣設のなら仏像館も見ることができました。奈良県吉野町・金峯山寺仁王門の金剛力士立像(吽形・阿形)の2体が特別公開中でしたが、間近で見上げると5mの全身にみなぎる力動感、存在感に圧倒されます。(撮影可でした)

奈良国立博物館 超 国宝展公式サイト
会期:2025年4月19日(土曜)~6月15日(日曜)
〒630-8213 奈良市登大路町50番地